もし「10円サイズのハゲができた…」と思っても、それがAGAなのか円形脱毛症なのか素人が見ても分からなさそうだなってふと思ったんです。
どっちも髪の毛が抜ける病気ですが、どんな違いがあるんでしょう。
自分の髪の毛が抜けて不安なのに、違いや見分け方が分からないと、どんどん不安になりそうです。
一般的には10円ハゲ=円形脱毛症だそうですが、円形にはげていたら全部が円形脱毛症になるんでしょうか?
僕の頭頂部は…?もちろんAGAだと思いますが。
でも、もしAGAじゃなかったら今飲んでいる薬が間違っている可能性もあるわけですよね。
AGAと10円ハゲの違いや見分け方について疑問に思った僕は、円形脱毛症とAGAの違いや治療方法を調べてみました。
同じハゲでも全然違う!10円ハゲとAGAの見分け方
【10円ハゲとAGAの違い】
10円ハゲ(円形脱毛症) | AGA | |
脱毛スピード | 早い | 遅い |
抜け方 | 部分的に一気に抜ける | 広範囲で徐々に抜ける |
10円ハゲとAGAの違いを簡単に表にしてみました。
一番分かりやすい違いは、髪の抜けるスピードらしいです。
それぞれの違いを詳しく見てみましょう。
10円ハゲとAGAは髪の毛が抜けるスピードが違う
AGAの場合、抜け毛の進行はとてもゆっくり。
髪の毛がだんだん細くなり弱っていくので、発症しても気付きにくい病気です。
反対に10円ハゲの場合は何の前触れもなく、髪の毛が円形や楕円形に抜けてしまいます。
しかも、ある日突然に。
急に頭皮が見えるので、家族や周りの人に言われて気付くことが多いと言われています。
AGAも恐ろしい病気ですが、10円ハゲも恐怖です…。
10円ハゲとAGAは抜け方が違う
10円ハゲの場合、髪の毛が円形または楕円形に抜け落ちます。
頭皮が見えるほど髪の毛が抜けるため、脱毛場所と周辺の境目がはっきりしています。
また、脱毛場所の周辺の髪の毛を少し引っ張っただけで簡単に抜けてしまうんです。
AGAの場合は、10円ハゲと違い頭部の広範囲の毛が抜けていきます。
10円ハゲと比べて抜け毛の進行はゆっくりなので、生え際や頭頂部分が徐々に抜けます。
10円ハゲってそもそも何でなるの?原因と種類
10円ハゲと言われる円形脱毛症は、円形や楕円形の脱毛斑が突然できる病気。
イメージは10円玉サイズの脱毛って感じですが、重度になると頭部全体に広がってしまう病気なんです。
しかも、髪の毛が抜けた部分は境界線がはっきりしているので、他人にばれやすいのも特徴。
自分が気付くよりも先に、他人に言われて気付くことが多いと言われています。
免疫の暴走?ストレス?円形脱毛症の原因
10円ハゲってストレスが原因と思いこんでいたんですが、意外にもいろいろな原因があります。
・自己免疫異常
・精神的ストレス
・遺伝
・アトピー素因など
10円ハゲの原因として一番に考えられているのが、自己免疫疾患です。
免疫って、体内に入ってきたウイルスやバイ菌などの侵入物を異物と判断して攻撃してくれるいわば防衛隊の働きをしています。
でも、免疫系機能に異常が起きると、自分の細胞や組織を侵入物だと思い攻撃。
その状態を自己免疫疾患といいます。
10円ハゲの場合、毛根が異物と間違われて攻撃されると発症すると言われ、攻撃によって毛根は傷み、元気な髪の毛が抜け落ちてしまうと考えられています。
なぜ、自己免疫疾患が起きるのか、その原因はまだ分かっていません。
円形脱毛症の種類
円形脱毛症って10円玉サイズにはげるって思われがち。
ですが、はげ方は円形だけではなく、5つのタイプに分けられていました。
1.単発型
10円ハゲと言われて思い浮かぶ円形または楕円形の脱毛斑です。
発症した約80%の人が、1年以内に治ると言われています。
2.多発型
単発型が2つ以上発生するタイプ。
治るまで半年から2年近くかかると言われています。
3.蛇行型
脱毛斑が細長く連なって後頭部から側頭部の生え際に沿って広がるタイプ。
治療期間は数年になる場合があります。
4.全頭型
脱毛斑が頭部全体に広がり最終的に髪の毛が完全に抜けおちてしまうタイプです。
治療期間は長期に渡ります。
5.汎発型
全頭型が更に広がり頭皮はもちろん、眉毛やまつ毛、体毛などすべての毛が抜け落ちてしまいます。
円形脱毛症の種類では一番重い症状で、治療期間は長くなります。
髪の毛がじわじわ抜けて、気付いた時にはハゲているAGA
日本人男性の約3人に1人がAGAだと言われていて、男性なら誰もがなる可能性がある脱毛症。
治療せずに放置すると気付いた時にはハゲが進行。
おでこの生え際や頭頂部などの髪の毛が薄くなっていくのが特徴です。
AGAは20代以降の男性が発症するケースが一般的。
早い人は10代、遅い人は50~60代で発症します。
なぜAGAになるの?その原因は男性ホルモンにあった
AGAになる原因はいろいろあります。
1.男性ホルモン
2.遺伝
3.ストレス
4.食事や生活習慣
5.外的要因
なかでも一番に考えられているのが、遺伝的要素。
男性ホルモンのひとつ・テストステロンが5αリダクターゼと結びつくとDHT(ジヒドロテストステロン)という男性ホルモンに変換されます。
DHTが毛包のホルモン受容体に結合するとヘアサイクルが乱れてしまい、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ちてしまうんです。
ホルモン受容体の数は人それぞれ違うと言われているんですが、多ければ多いほどAGAになりやすいと言われています。
ホルモン受容体の数は遺伝子レベルで決まっているので、ハゲが遺伝するケースが多いんです。
生活習慣やストレスも関係していますが、薄毛になった人の81%は遺伝が原因だと報告されています。
同じAGAでもハゲ方が違う?進行パターンは3つある
AGAになった人すべてが、同じようなハゲ方をするわけではありません。
髪の毛が抜ける進行パターンは3つあり、それぞれ特徴が違います。
1.M型
おでこの左右の生え際が後退してM字型に見える進行パターン。
生まれつき生え際がM型の人もいますが、以前よりも生え際のMが目立ってきたり、生え際部分に生えている髪の毛が他の部分と比べて細い場合はAGAの可能性があります。
2.O型
頭頂部やつむじから髪の毛が抜けるパターン。
円形に広がるように薄くなり、進行すると側頭部と後頭部だけ髪の毛が残ります。
3.U型
おでこ全体が後退してU字に見えるパターン。
上の2つよりも広範囲に薄毛が進行しています。
AGAは進行性の脱毛症なので、放っておくと生え際はどんどん後退。
生え際と頭頂部が繋がるU字はげに発展する人が多いと言われているんです。
AGAと10円ハゲは治療方法がまったく違う
AGAも10円ハゲも髪の毛が抜ける病気。
でも治療方法は全然違います。
AGAは抜け毛の進行を抑えて髪の毛を生やす治療方法がよく行われていますが、10円ハゲの場合は、治療方法が確立していないので、1人ひとりに合った治療方法を医師と相談しながら行っていきます。
AGAの治療方法
AGAの治療方法は大きく分けて4つあります。
・飲み薬
・塗り薬
・注入薬
・植毛
一番ポピュラーな治療法は、飲み薬。
プロペシアやザガーロなど薄毛の進行を予防する薬や、発毛を促進するミノキシジルが有名です。
病院で処方してもらったり、海外通販で購入できます。
塗り薬の種類は主に2つあって、頭皮の環境改善や抜け毛の予防が期待できる育毛剤、毛を生やす発毛剤があります。
育毛剤は薬局やドラックストアで売っていますが、発毛剤は医薬品なので市販されていません。
病院で処方してもらうか、海外通販で購入します。
注入薬は、皮下注射によって頭皮に成分を注入する方法。
メソセラピーやHARG療法があります。
植毛は、健康的な髪の毛をはげている部分に移植する方法です。
すぐに見た目が変えられるので早くはげを隠したい人におすすめ。
でも、髪の毛をどれくらい移植するかで40~120万くらい費用がかかります。
10円ハゲ(円形脱毛症)の治療方法
10円ハゲの治療では、主にステロイドが使われています。
軽度から中等度程度の人には外用薬、単発型や多発型の人にはステロイド注射など、症状によって分けられているんです。
10円ハゲになった原因が自己免疫疾患の場合は、局所免疫法と言って、頭皮にわざと軽い皮膚炎を起こします。
すると、免疫による毛根の破壊を食い止められると言われています。
・ステロイド局所注射療法
・局所免疫法
・ステロイド外用療法
・ステロイド内服療法
・静脈注射によるステロイドパルス療法
・抗ヒスタミン薬の内服療法
AGA?10円ハゲ?抜け毛が気になったら病院に行くべし!
AGAも10円ハゲも髪の毛が抜ける病気です。
薄毛の悩みって誰かに相談しづらくて、市販の育毛剤やグッズを使って解決しようと思う人もいるでしょう。
でも、専門のお医者さんに相談し、自分の原因や症状に合った的確な治療方法を受ければ治る病気。
「髪の毛が薄くなってきた…」「抜け毛が多くなり気になる」と思ったらすぐに、病院やクリニックに行きましょう!
早期に治療を始めると症状が回復するのが早い&専門医師に相談すると病名や治療方法が分かるため、悩んでいた心も軽くなります。